Single 「シングル」と家族/縁(えにし)の人類学的研究

「シングル」で生きる --異文化にみる家族のかたちと個人の生き方--第2回

<多文化共生事業>
「シングル」で生きる
—異文化にみる家族のかたちと個人の生き方—

第2回 3月9日(水)夜7時〜9時
テーマ:ひとりで暮らし、ひとりで老いる
—北欧型福祉国家の支える「個人」的生活—
講師 橋 絵里香(日本学術振興会特別研究員)

2011.3・9  講座「シングル」で生きる 第2回
★参加者の感想★

・日本とかなり違いがある。日本だと老後に不安がいっぱいある。お金を持っていないと施設にも入れないし、家族も時間的にも、経済的にもゆとりがないので、老人の面倒をみるのはきついと思います。
子どもが親の面倒をみる義務がないという法律があるというのは、すごいことだと思う。長い時間をかけて福祉社会を築いてきたからだと思います。
日本のヘルパーの賃金や過重労働の改善をしていかなければ、年寄りはみじめな未来しかないように思います。

・“優れている、劣っているという指標を使わない”ということは、私のいつも考えていることだったので、北欧は〜、という思い込みも、違うと納得しました。
高齢者が自宅で過ごす場合も、本人の意識優先というのが素晴らしいと思いました。何だか余裕のある国というのが羨ましいと思いました。

・ヘルパーの身分が公務員、費用負担は基本的に応能負担、サービスが柔軟に利用できる・・・、やはり北欧型福祉国家の特徴がある、との感想です。
社会福祉的アプローチ(政策から出発する場合が多いという意味)とは違って、人類学の研究者らしく、フィールドの成果に説得力を感じました。

・最初にフィンランドの文化や歴史を取り上げていただいて、表面的な「福祉国家」のイメージからより深く理解できたのが興味深かったです。
【質問】
・両親の扶養義務がないということですが、「でもやっぱり子どもに見てほしい・・・」、「親を見ない子はよくない」という(日本的?)感覚はまったくないのか、知りたいです。
・親の面倒をみる子の割合も知りたいです。

DATE : 2012.06.23

ページ先頭へ

Copyright (c) Tokyo University of Foreign Studies. All Rights Reserved.

AA研共同研究プロジェクト